北海道地震から3日後、床と壁磨きをしました。
北海道地震が起きてから3日後、ようやく停電から回復しました。
地下鉄は動いているけどJRは動いていないし、余震も怖かったので家にいることにしました。
地震後の家はキッチンの下に置いてある、お皿こそ床に散らばったものの、それ以外はまったく被害はありません。
発生1日目には片付けも終わり、2日目には積読の本も消化して手持ち無沙汰でした。
ふと暇になった3日目に思い立ったのが、床磨きと壁磨きです。
思えばこの家は1度も壁を拭き掃除したことがありませんでした。
使うものは温かいお湯とふきんだけです。
越して来たばかりなので汚れがついているように見えないけれど、丹念に拭いていきます。
上から下に、拭きにくいところは右から左に、強くこすったり、溝に合わせて拭いたり
そうこうしていると真っ白な壁は、大きなキャンバスのように見えました。
ふきんを大きな筆がわりにして、文字を書いてみたり、でたらめに拭いてみたり、
大きな自分だけのキャンバスに、自分だけが見える色で絵を描いている気分です。
教会の大聖堂に天井画をかいたり、古代壁画を描いた人たちは、こんな気持ちだったのかなと
想像するのも楽しいです。
新しい遊びを見つけた気分で夢中になっていたら、余震を怖がっていたことはどうでも良くなっていました。
きれいになった壁は、地震の前よりも、陽の光を受けてキラキラ輝いているように思いました。
清められた部屋で、今日は電気の下で眠りにつけると思うと、安心しました。